名古屋市の水道料金値上げはなぜ?2025年10月改定の内容と家庭の節水対策

名古屋市の水道料金値上げはなぜ?2025年10月改定の内容と家庭の節水対策

名古屋市の水道料金・下水道使用料は、老朽化した水道管や下水道管の更新費用の増加と、人口減少にともなう料金収入の減少という構造的な事情から、2025年10月分の使用量から平均10.6%値上げされました。水道料金は10.0%、下水道使用料は11.5%の改定率で、令和7年10月1日以降の検針分から新料金が適用されています。この記事では、値上げの背景と4人家族世帯の負担増の目安、家庭で今日から実践できる節水対策を確認していきます。

  • 名古屋市の水道料金・下水道使用料が、いつ・どれくらい値上げされたか
  • 29年ぶりの値上げとなった背景と、今後の見通しに関する現時点の情報
  • 4人家族世帯の負担増の目安と、家庭で実践できる節水対策

名古屋市の水道料金はいつ・どれくらい値上げされた?

名古屋市の水道料金・下水道使用料は、令和7(2025)年10月1日以降の検針分から新しい料金に切り替わりました。改定率は水道料金が10.0%、下水道使用料が11.5%で、水道と下水道をあわせた平均改定率は10.6%です。

改定率の内訳

区分改定率
水道料金10.0%
下水道使用料11.5%
水道・下水道合計(平均)10.6%

上記はいずれも名古屋市上下水道局が公表している平均改定率です。実際の請求額は、口径(メーターの太さ)や使用水量によって変わります。

いつからの使用分が対象になるか

今回の改定は、検針日を基準に令和7年10月1日以降の検針分から適用されています。検針時期は世帯ごとに異なるため、実際に新料金が請求書へ反映される時期には多少の前後があります。改定の詳しい内容は名古屋市上下水道局「水道料金・下水道使用料の改定」で公表されています。

なぜ29年ぶりに値上げすることになったのか

今回の値上げは、水道管や下水道管の老朽化にともなう更新需要の増加と、人口減少や節水機器の普及による料金収入の減少という、名古屋市の上下水道事業が抱える構造的な事情が背景にあります。上水道の料金改定は29年ぶり、下水道使用料の改定は25年ぶりとなります。

水道管・下水道管の老朽化と更新需要

名古屋市が管理する配水管は約8,400キロメートル、下水道管は約7,900キロメートルにおよびます。多くは昭和40年代から50年代にかけて整備されたため、今後まとまった時期に老朽化を迎え、改築・更新の需要がピークを迎えるとされています。あわせて、今後30年以内に80%程度の確率で発生するとされる南海トラフ地震への備えとして、施設の耐震化を進める必要もあります。

人口減少と料金収入の減少、経営状況の悪化

給水人口や給水戸数は増える一方で、節水機器の普及などにより使用される水の量は年々減少しており、料金収入も減少が続いています。あわせて電力費や資材価格の高騰、企業債の支払利息の増加も経営を圧迫しており、水道事業は令和4年度から2期連続、下水道事業は令和5年度に純損失(赤字)を計上しました。改定前の料金制度のままでは、令和10年度末までに水道・下水道をあわせて約271億円の収入不足が見込まれるとして、今回の料金改定が行われることになりました。詳しい背景は名古屋市上下水道局「料金改定に至った背景」で確認できます。

4人家族の場合、月々の負担はどのくらい増える?

負担増加額は口径(メーターの太さ)や毎月の使用水量によって変わるため、一律の金額を断定することはできません。名古屋市上下水道局が公表している早見表によると、一般家庭で多い口径13ミリで月20立方メートルを使用した場合、令和7年10月分以降の上下水道料金(消費税込み)は合計3,652円です。

報道では、標準的な4人家族世帯を想定したモデルケースで、改定前後の月あたりの負担増は260円前後になると伝えられています。ただし、この金額はあくまで一定の使用量を仮定した目安であり、実際の使用量や口径によって変わります。正確な金額を知りたい場合は、名古屋市上下水道局の料金計算シミュレーションで、自宅の口径・使用水量を入力して確認する方法が確実です。

今後もさらに値上げが続く可能性はあるのか

現時点で、今回の改定より先の値上げは決まっていません。今回の改定は令和7年10月から令和11年3月までを料金の算定期間としており、それ以降の料金水準については名古屋市上下水道局が今後あらためて検討し、公表するとみられます。

⚠️ 今後の見通しについて

老朽化した施設の更新や地震対策といった投資需要は今後も続くとみられますが、次の改定の有無や時期、改定率を現時点で断定することはできません。今後の動向は、名古屋市上下水道局の公式発表で確認してください。

家庭でできる具体的な節水対策

値上げ分をすべて相殺することは難しくても、日々の使用量を見直すことで負担を抑えられます。名古屋市の水道料金は使用量が多いほど単価が上がる逓増方式のため、使用量を減らすことは費用面でも意味があります。

今日からできる節水の工夫

家庭でできる節水のチェックポイント

  • 歯みがきや食器洗いのときは、蛇口を出しっぱなしにせずこまめに止める
  • お風呂の残り湯を洗濯や掃除に活用する
  • シャワーの時間を意識して短くする
  • 洗濯機や食器洗い機は、なるべくまとめ洗いをして使用回数を減らす
  • トイレや蛇口からの水漏れ・水滴がないか、定期的に確認する

節水こまや節水器具を使う場合の注意点

蛇口に取り付けて流量を抑える節水こまは、水道使用量を減らす方法の一つです。ただし名古屋市上下水道局は節水こまの配付・販売を行っていないため、必要な場合はホームセンターなどで購入します。節水こまの形状はメーカーによって異なり、レバーハンドル式など蛇口の形状によっては取り付けられない製品もあるため、購入前に対応する蛇口の形状を店舗で確認することが推奨されています。

水漏れの早期発見も負担軽減につながる

使用量を変えていないのに料金が急に高くなった場合は、目に見えない水漏れが起きている可能性があります。水道の元栓を開けたまま家中の蛇口をすべて閉め、水道メーターのパイロット(小さな回転部分)が回っていれば、どこかで水が漏れているサインです。水漏れによる料金増加には、名古屋市独自の減額制度が使える場合もあります。詳しくは水漏れで水道料金が高くなったら?名古屋市の漏水時料金・減額確認ポイントの記事もあわせてご確認ください。

老朽化した給水管が心配なときの確認ポイント

今回の値上げは名古屋市が管理する水道管・下水道管の老朽化が主な背景ですが、自宅の敷地内にある給水管(専用の給水装置)は所有者が管理する設備です。建物が古い場合や、水の色・におい・水圧に変化を感じる場合は、自宅の給水管の状態もあわせて確認しておくと安心です。

鉛製の給水管を使っている場合

古い建物では、鉛製の給水管が使われていることがあります。鉛製給水管の取り替えについては、名古屋市が助成金制度を設けている場合があります。対象条件や金額は年度によって変わるため、最新の内容は公式情報で確認してください。詳しくは名古屋市の水道工事助成金|鉛製給水管の取替・雨水タンク助成を解説の記事で確認できます。

引き込み管の交換を検討する場合

給水管の老朽化が進んでいる、または水圧の低下が続いている場合は、水道の引き込み工事(給水管の新設・交換)が必要になることもあります。工事費用の内訳や名古屋市での手続きについては名古屋市の水道引き込み工事費用|設計審査手数料・基本工事費・精算の見方の記事で確認できます。実際に交換が必要かどうかの判断は、指定給水装置工事事業者に現地を確認してもらうことが確実です。

よくある質問(FAQ)

名古屋市の水道料金の値上げはいつから適用されていますか?

令和7(2025)年10月1日以降の検針分から新料金が適用されています。検針時期は世帯によって異なるため、実際に新料金の請求書が届く時期には多少の前後があります。

節水すれば基本料金も安くなりますか?

基本料金は給水管の口径によって決まり、使用水量にかかわらず一定です。節水によって減らせるのは、使用量に応じて変わる従量料金の部分です。名古屋市の水道料金は使用量が増えるほど単価が上がる逓増方式のため、使用量を抑えることは費用面でも意味があります。

下水道使用料も一緒に値上げされたのですか?

はい。今回は水道料金(10.0%)と下水道使用料(11.5%)がどちらも改定され、水道・下水道をあわせた平均改定率は10.6%です。上下水道料金は同じ検針にもとづいて請求されるため、請求書には両方の新料金が反映されます。

今後もさらに値上げされる可能性はありますか?

今回の改定は令和7年10月から令和11年3月までを算定期間としており、それより先の料金水準は現時点で決まっていません。施設の老朽化対策や地震対策といった投資需要は今後も続くとみられますが、次の改定の有無や時期を現時点で断定することはできず、今後の動向は名古屋市上下水道局の公式発表を確認する必要があります。

まとめ:名古屋市の水道料金の値上げと家庭でできる対策

名古屋市の水道料金・下水道使用料は、令和7(2025)年10月分から平均10.6%(水道10.0%・下水道11.5%)改定されました。背景には、水道管・下水道管の老朽化にともなう更新需要の増加と、人口減少や節水機器の普及による料金収入の減少があります。

  • 改定時期・改定率:令和7年10月1日以降の検針分から、水道10.0%・下水道11.5%(平均10.6%)
  • 負担増の目安:世帯や使用量によって異なるため、正確な金額は料金計算シミュレーションで確認する
  • 今後の見通し:今回の改定は令和11年3月までの算定期間で、それより先は現時点で未定
  • 家庭でできること:日々の節水の工夫に加え、水漏れの早期発見や老朽化した給水管の確認も負担軽減につながる

まずは名古屋市上下水道局の料金計算シミュレーションで、自宅の使用量にもとづいた新料金を確認してみましょう。あわせて、家の中の水漏れや給水管の状態も一度チェックしておくと安心です。

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