名古屋市上下水道局は2026年5月に「水道スマートメータ導入プラン」を策定しましたが、全戸への導入は「2030年代半ばを目途」に着手する方針で、時期や対象は確定していません。漏水の疑いを知らせる通知はWebサービスとして示されていますが、お住まいで今すぐ使えるとは限らないため、まずは今のメーターで漏水の目安を確認し、疑いがあれば公式の連絡先へ相談してください。
- 導入プランの要点と、全戸導入の時期がどこまで決まっているか
- 漏水の疑いを知らせる通知の位置づけと、公式情報で確認できない点
- 今のメーターでできる漏水の確認方法と、疑ったときの連絡先・費用負担
この記事は、2026年10月時点で確認できた名古屋市および名古屋市上下水道局の公式情報をもとにしています。導入の時期・対象・サービス内容は今後変わる可能性があるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。
名古屋市の水道スマートメーター導入プランの要点
導入プランは、全戸へ一斉に交換する計画ではなく、効果や必要性の高い箇所から段階的に進める内容です。ここでは公式資料で確認できる範囲に絞って整理します。
スマートメーターとは何か
水道スマートメーターは、通信機能を持ち、これまで現地で確認していたメーターの指示値を遠隔で取得できる水道メーターです。名古屋市のプラン資料では、一定時間ごとの指示値を取得できるほか、使用水量が大きく増減したときに通知するアラーム機能を備えているとされています。
令和8~10年度は効果や必要性の高い箇所から導入
名古屋市上下水道局の報道発表では、プランは令和3年度以降の実証で得た知見をもとに、将来の導入の方向性と今後3年間の具体的な取り組みを定めたものとされています。令和8~10年度は、地階など検針が困難な箇所や、災害時に拠点となる施設への優先導入が示されています。あわせて、データの活用方法や全戸導入に向けた課題の検討も進める内容です。
プラン本体のPDFには、令和8~10年度の3年間で475個の導入を予定するとの記載があります。家庭向けの全面的な切り替え計画ではなく、対象を絞った導入が先行していると読み取れます。
全戸導入は「2030年代半ばを目途」に着手する方針
全戸導入については、上下水道局のプラン概要ページに、2030年代半ばを目途に、経営状況などを踏まえた適切なタイミングで全戸への導入に着手する方針と記載されています。これは目標時期であり、導入完了の時期や具体的な年度、地域ごとの順番までは示されていません。プランにはコストの高さなどの課題も挙げられているため、「いつから自宅のメーターが替わる」と断定できる段階ではありません。
公式資料で確認できること
プランが2026年5月に策定されたこと。令和8~10年度は検針が困難な箇所や災害時の拠点施設などから導入すること。全戸導入は2030年代半ばを目途に、経営状況などを踏まえて着手する方針であること。
公式資料では確認できないこと
全戸導入の具体的な年度や地域ごとの順番。一般の家庭向けに漏水通知が提供される開始時期、費用、申込みの要否。これらは「未定または要確認」として扱います。
漏水の疑いを知らせる通知サービスの位置づけ
漏水の通知は、導入プランの中で「お客さまサービスの向上」の一つとして示されています。ただし、提供の条件や開始時期は公式資料の範囲では確定しておらず、期待しすぎないことが大切です。
公式資料に書かれている通知の内容
名古屋市が公開している水道スマートメータ導入事業の事業概要資料には、詳細な使用水量を活用して、使用量の推移のグラフや漏水疑いの通知をWebサービスで提供すると記載されています。資料では、漏水や過大流量などの異常を自動で判定し、メーターから発信されたアラーム情報をWebサービス経由で知らせる仕組みが説明され、資料の図では、従来の2か月ごとの検針では発見まで最長2か月かかるのに対し、スマートメーター化後は1時間ごとに自動でデータ化され、発見まで最速で数日と比較されています。
導入プランのPDFでも、検針日に関わらず随時、水量の異常を把握してお客さまに知らせられるようになることが期待されるサービスとして挙げられています。
試験提供で確認されたこと
プラン資料によると、実証では時間ごとの使用水量情報や、漏水の疑いがある場合に通知するサービスの試験提供が行われました。アンケート(抜粋)では、水漏れの疑いや使用水量の増加時に通知されることを好ましいと感じる人の割合が69.9%でした。これは試験提供でのアンケート結果であり、すべての家庭に同じサービスが提供されることを示すものではありません。
費用・申込み・対象は公式情報では確認できていません
設置協力者の募集ページでは、Webサービスは外部事業者が提供するものを使用する予定と案内されていますが、本文に漏水通知の機能や、一般の利用者向けの費用・申込み方法の記載は確認できませんでした。そのため、漏水通知を使うために費用や申込みが必要かどうかは、現時点では「要確認」です。
⚠️ 通知がないことは「漏水がない」ことの証明にはなりません
通知の条件や対象は公式資料の記載の範囲でしか分からず、通知が届かなくても漏水がある可能性は否定できません。また、通知があれば漏水を必ず見つけられる、料金が必ず下がる、といった内容は公式資料に書かれていません。壁や床の濡れ、地面が同じ場所でいつも湿っているなどのサインがあるときは、通知の有無にかかわらず確認してください。
自宅は対象になる?設置協力者の募集と最新情報の確認方法
現時点で確認できる範囲では、自宅のメーターが一般向けにスマートメーターへ交換される時期は決まっていません。先行しているのは、約100戸を対象にした設置協力者の募集です。
設置協力者の募集内容(応募は終了)
設置協力者の募集は、新しい一体型スマートメーターの設置と、スマートメーターやWebサービスに関するアンケートへの回答に協力する人が対象でした。主な条件は次のとおりです。
| 項目 | 募集ページの記載 |
|---|---|
| 応募期間 | 令和8年6月1日~6月30日(終了) |
| 募集戸数 | 100戸程度 |
| 応募資格 | 給水区域内の口径20mmまたは25mmの戸建て住宅などの給水契約者(集合住宅は除く)。時間ごと・日ごとの使用水量を確認できるWebサービスへの登録とWebアンケートへの協力が条件 |
| 設置時期 | 9月以降、順次 |
| 設置期間 | 原則約8年 |
| 選考 | 応募者が多い場合は設置環境などを考慮。結果の連絡は7月中を目途 |
応募期間はすでに終わっているため、新たに応募することはできません。なお、本記事の作成時点(2026年10月)で、設置の進み具合や追加の募集を示す案内は、確認できた公式ページには見当たりませんでした。
設置された場合に変わること
募集ページによると、設置後は検針時に配布していた「水道ご使用量のお知らせ(検針票)」が投函されなくなり、使用水量は後日別の方法で知らされます。令和8年度中には、スマートフォンなどで使用水量や上下水道料金を確認できるサービスの導入が予定されています。また、水量が極端に増えた場合や指示値を確認できない場合は、職員が現地を訪問することがあるとされています。これらは設置協力者向けの案内であり、一般の家庭の検針方法がすぐに変わるという意味ではありません。
自宅のメーターの口径と今後の確認先
今のメーターの口径は、検針票(水道ご使用量のお知らせ)で確認できます。将来の対象になるかどうかは、公式情報では示されていません。今後の導入の動きは、名古屋市上下水道局のホームページや報道発表で確認するのが確実です。集合住宅にお住まいの場合は、メーターの交換や設備の扱いが管理会社や所有者の判断に関わることがあるため、まず管理会社へ確認してください。
スマートメーターの話題を見たときの確認事項
- 全戸導入の時期は「2030年代半ばを目途に着手」で、確定した年度ではないことを踏まえる
- 設置協力者の募集が終了しており、一般向けの申込みは現時点で確認できないことを踏まえる
- 漏水通知の費用・申込み・開始時期は、名古屋市上下水道局の公式情報で確認する
- 通知を待たず、今のメーターで定期的に漏水の目安を確認する
今のメーターでできる漏水の確認方法
スマートメーターの導入を待たなくても、今のメーターで漏水の目安は確認できます。名古屋市上下水道局の案内では、すべての蛇口を閉めてメーターの動きを見る方法が示されています。
全部の蛇口を閉めてパイロットを見る
名古屋市上下水道局の簡単な水漏れチェックでは、次の手順が案内されています。
- 家の中のすべての蛇口を閉めます。
- しばらくの間、水道メーターを見ます。
- メーターの赤い針、またはパイロット(小さな表示部分)が動いていれば、どこかで水が漏れている可能性があります。
見える場所に漏れがなくても、発見しにくい場所で漏れていることがあります。トイレの水が少しずつ流れ続けている、蛇口から水がしずくになって落ちている、壁や床が濡れている、地面の同じ場所がいつも濡れている、といったサインに当てはまらなくても、一度この手順で確認しておくと安心です。
メーターが動いていたときの対応
メーターが動いているときは、漏水の可能性を前提に早めに連絡先へ相談します。水漏れがひどい場合は、メーターボックスのふたを開け、元栓(止水栓)を時計回りに回して水を止めてから連絡するよう案内されています。元栓や止水栓の位置と閉め方は、水漏れ発生時の対処法|止水栓・元栓の閉め方と修理業者の選び方でも整理しています。
⚠️ 自分で原因を探って直そうとしないでください
水が噴き出している、床が広く濡れている、階下への漏水や衛生上の問題が心配されるといった場合は、元栓を閉めたうえで、市指定給水装置工事事業者や管理会社などへすぐに相談してください。集合住宅や賃貸では、管理会社の指示に従う必要があるため、先に管理会社へ連絡してください。
漏水が疑われたときの連絡先と費用負担
漏水の疑いがあるときは、名古屋市の案内にある連絡先へ早めに相談します。修理費や漏れた水の料金は、原則として利用者の負担になる点も押さえておきましょう。
連絡先は3つ
簡単な水漏れチェックのページでは、漏れを見つけたら早めに、次のいずれかへ連絡するよう案内されています。
- 市指定給水装置工事事業者
- 担当営業センター
- お客さま受付センター(電話:052-884-5959)
漏水の場所が分からない場合の相談先や調べ方は、漏水調査はどこに頼む?水道メーター確認と名古屋市の相談先もあわせて参考にしてください。
修理費と漏れた水の料金は原則として利用者負担
水漏れした場合の上下水道料金のページによると、敷地内の水道設備(給水装置)は利用者が管理する決まりのため、水漏れの修理費と、漏れた水の上下水道料金は原則として利用者の負担です。スマートメーターが設置されても、この考え方が変わると公式資料には書かれていません。
料金の減額は条件を満たす場合の取扱い
同ページでは、水漏れの箇所や状況によって、料金を減額できる場合があるとされています。対象は上下水道局または市指定水道工事業者が修理した場合に限られ、使用量から漏れたと思われる水量の一部を差し引く方法で、全量は差し引けません。修理完了の証明書(市指定水道工事業者の場合は「給水装置修繕届出書」、上下水道局が修理した場合は「修繕工費領収書」)の提出が必要で、トイレの水漏れや、ビル・マンションの受水槽以降の水漏れは対象外とされています。具体的な計算や手続きの確認先は、お客さま受付センターです。条件の詳しい見方は、水漏れで水道料金が高くなったら?名古屋市の漏水時料金・減額確認ポイントで解説しています。
よくある質問(FAQ)
名古屋市ではもう水道スマートメーターが使われていますか?
実証や先行的な導入は行われていますが、全戸への導入はまだ始まっていません。プランでは、2030年代半ばを目途に経営状況などを踏まえて全戸導入に着手する方針で、令和8~10年度は検針が困難な箇所や災害時の拠点施設などから導入するとされています。
漏水の通知サービスは、費用や申込みが必要ですか?
公式情報では確認できていないため、要確認です。事業概要資料には漏水疑いの通知をWebサービスで提供する旨がありますが、一般向けの費用・申込み・開始時期は確認できませんでした。設置協力者の募集では、Webサービスへの登録が応募条件でした。
設置協力者の募集には、今から応募できますか?
応募期間は令和8年6月1日~6月30日で、すでに終了しています。今後の募集の有無は、名古屋市上下水道局の公式情報で確認してください。
スマートメーターが付けば、漏水は必ず見つかりますか?
必ず見つかるとは言えません。通知の条件や対象は公式資料の記載の範囲でしか分からず、通知が届かなくても漏水の可能性は否定できないためです。水回りのサインに気づいたときは、メーターでの確認や連絡先への相談をしてください。
漏水の修理費は誰が負担しますか?
敷地内の水道設備は利用者の管理となるため、修理費と漏れた水の上下水道料金は原則として利用者の負担です。条件を満たす場合に限り、料金の一部を減額できる取扱いがあります。集合住宅や賃貸では、負担の区分を管理会社や契約書で確認してください。
まとめ:名古屋市の水道スマートメーター導入と漏水確認
名古屋市の水道スマートメータ導入プランは、効果や必要性の高い箇所から段階的に進める計画で、全戸導入は2030年代半ばを目途に着手する方針です。時期や対象は確定しておらず、漏水通知の費用・申込み・開始時期も公式情報では確認できていません。
- 導入プラン:令和8~10年度は検針が困難な箇所や災害時の拠点施設などから導入する
- 漏水通知:Webサービスで提供する旨は示されているが、一般向けの条件は要確認で、通知がなくても漏水の可能性は否定できない
- 今できる確認:すべての蛇口を閉めてメーターの赤い針やパイロットが動くかを見る
- 疑ったとき:市指定給水装置工事事業者、担当営業センター、お客さま受付センターへ早めに連絡する。修理費と漏れた水の料金は原則利用者負担
まずは今のメーターで漏水の目安を確認し、最新の導入状況は名古屋市上下水道局の公式サイトで確かめてください。

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