飲食店や宿泊施設の厨房では、調理で出る油脂や食品残さが排水管の詰まり・悪臭につながることがあります。開業や改装で厨房まわりの排水設備を考えるときは、グリース阻集器の役割と維持管理をセットで確認しておくことが大切です。
- グリース阻集器とは何か、飲食店でなぜ重要なのか
- 設置場所・容量・排水経路を確認するときのポイント
- 設置後に必要な点検・清掃と、詰まりや悪臭を防ぐ考え方
こんな方におすすめの記事です
- 飲食店や宿泊施設の開業・改装を予定している方
- 厨房排水の詰まりや悪臭を防ぎたい店舗オーナー
- グリース阻集器の清掃頻度や管理方法を確認したい店舗管理者
本記事では、グリース阻集器とは何かをはじめ、飲食店の排水設備工事で確認したい設置場所・容量・維持管理の基本をわかりやすく解説します。(専門知識は不要です!)
注:グリース阻集器の設置条件や容量、排水設備の扱いは、店舗の業態・建物・自治体・管理規約などによって確認事項が変わる場合があります。開業・改装前には、施工業者、建物の管理会社、管轄の保健センター、上下水道局などへ確認してください。
💡 グリース阻集器は「油脂を受け止める一時保管場所」
グリース阻集器は、厨房排水に含まれる油脂や食品残さを、排水管へ流れる前に一度受け止める設備です。すべてを完全に取り除く魔法の装置ではありませんが、油脂がそのまま下水へ流れにくくなるようにする重要な役割があります。
グリース阻集器とは?厨房排水の油脂を分離する設備
グリース阻集器とは、厨房排水に含まれる油脂分や食品残さを分離・貯留し、排水管や下水道へ油脂が流れにくくするための設備です。飲食店の厨房では、洗い物や調理器具の洗浄によって、油脂を含んだ水が日常的に流れます。そのまま排水管へ流すと、油脂が冷えて固まり、詰まりや悪臭の原因になることがあります。
名古屋市上下水道局も、油を下水道へ流すと排水管や下水管が詰まる原因になると案内しており、飲食店に対してグリース阻集器の設置と定期的な点検・清掃を呼びかけています。詳しくは、名古屋市上下水道局「下水道に油を流さないでください」のページでも確認できます。
グリース阻集器は油脂分を下水へ流しにくくする装置
グリース阻集器は、油が水より軽く浮きやすい性質を利用して、排水中の油脂分を槽内にとどめる仕組みです。食品残さはバスケットなどで受け止め、油脂は槽内の上部に浮かせ、比較的油脂の少ない水を排水側へ流します。
ただし、グリース阻集器は「設置すれば何もしなくてよい設備」ではありません。槽内にたまった油脂や沈殿物を放置すると、阻集機能が低下し、油脂が排水管へ流れやすくなります。つまり、グリース阻集器は設置と清掃管理がセットで機能する設備と考える必要があります。
グリストラップとの違いは呼び方の違いとして理解する
飲食店では「グリース阻集器」のほかに、「グリストラップ」という呼び方もよく使われます。一般的には、厨房排水の油脂分を分離する同じ設備を指して使われることが多いです。
この記事では、名古屋市上下水道局などの公的資料で使われる表記に合わせて「グリース阻集器」を中心に表記します。ただし、店舗や施工現場では「グリストラップ」と呼ばれることもあるため、施工業者や管理会社と話すときは両方の呼び方を知っておくとスムーズです。
家庭用排水対策とは違い、店舗では設備計画として考える
家庭の台所でも油を流さない工夫は必要ですが、飲食店の厨房では油脂量・排水量・営業時間・清掃体制が大きく異なります。そのため、家庭用の感覚で「こまめに拭き取れば大丈夫」と考えるのではなく、店舗の排水設備として計画することが重要です。
特に、揚げ物を扱う店舗、ラーメン店、焼肉店、総菜店、ホテル・旅館の厨房などでは、油脂を含む排水が多くなりやすいため、設置場所・容量・清掃頻度まで含めて確認しておく必要があります。
飲食店でグリース阻集器が必要になる理由
飲食店でグリース阻集器が重視される理由は、厨房排水に含まれる油脂が排水管や下水管の詰まり、悪臭、衛生トラブルにつながる可能性があるためです。店舗側の管理だけでなく、建物全体や公共下水道への影響も考える必要があります。
油脂を流すと排水管・下水管の詰まりにつながる
油脂を含んだ排水は、流れた直後は液体でも、温度が下がると固まりやすくなります。排水管の内側に油脂が付着すると、そこに食品残さや汚れが絡み、少しずつ流れが悪くなることがあります。
名古屋市上下水道局は、グリース阻集器を清掃しないと阻集機能が低下し、油脂が流出して排水管・下水管の詰まりや悪臭の原因になると案内しています。飲食店では、店舗内の排水管だけでなく、共用部や下水管への影響も意識して管理することが大切です。
⚠️ 「流れているから問題ない」とは限りません
厨房排水は、最初は流れていても、油脂の付着が少しずつ進むことがあります。水の流れが遅い、排水口から臭いがする、床排水から音がするなどの変化がある場合は、グリース阻集器と排水経路の両方を確認しましょう。
厨房がある施設では設置を求められる場合がある
飲食店や宿泊施設など、油脂を含む厨房排水が発生する施設では、グリース阻集器の設置が求められる場合があります。国土交通省の告示でも、汚水が油脂など排水設備の機能を著しく妨げるおそれのある物を含む場合、有効な位置に阻集器を設けることが示されています。詳しくは、国土交通省の告示資料を確認してください。
ただし、「飲食店なら必ずこの設備でOK」と一律に判断できるものではありません。必要な設備や確認事項は、店舗の業態、厨房の規模、排水量、建物の条件、自治体の取り扱いによって変わる可能性があります。
名古屋市では上下水道局と保健センターの確認も意識する
名古屋市で飲食店を開業する場合、営業許可の手続きもあわせて確認が必要です。名古屋市の食品取扱施設の営業許可ページでは、営業内容に応じて必要な許可の種類と施設基準が異なるため、施設の工事着工前に設計図面等を管轄の保健センターへ持参して相談するよう案内されています。詳細は、名古屋市公式ウェブサイト「食品取扱施設 営業許可」を確認してください。
排水設備そのものは施工業者や上下水道局の確認が関係し、営業許可は保健センターの確認が関係します。厨房計画を進めるときは、どちらか一方だけで判断せず、必要に応じて関係先を分けて確認しましょう。
設置前に確認したい場所・容量・排水経路
グリース阻集器の設置前には、設置できる場所だけでなく、清掃できる場所か、厨房機器からの排水を適切に受けられるか、容量が業態に合っているかを確認する必要があります。特に開業前・改装前は、あとから変更しにくい部分を先に整理しておくことが重要です。
設置場所は「置けるか」だけでなく「清掃できるか」で考える
グリース阻集器は、厨房内、床下、屋外、建物の共用部付近などに設置されることがあります。どこに設置するかは、建物の構造や排水経路、管理規約、施工条件によって変わります。
設置場所を考えるときは、単に「スペースがあるか」だけでなく、以下のような清掃しやすさも確認しましょう。
設置場所を確認するときのチェックポイント
- フタを安全に開けられる作業スペースがあるか
- 営業中・仕込み中でも清掃や点検ができる動線か
- 臭気が客席や近隣へ広がりにくい位置か
- 油脂や汚泥を回収しやすい場所か
- 建物の管理会社や貸主の許可が必要な場所ではないか
清掃しにくい場所に設置すると、日常管理が後回しになりやすくなります。グリース阻集器は定期清掃が前提の設備なので、設置場所の段階で「誰が、いつ、どう清掃するか」まで考えておきましょう。
容量は業態・食数・排水量をもとに施工業者へ確認する
グリース阻集器の容量は、店舗の業態や厨房機器、食数、排水量などによって検討する必要があります。たとえば、軽食中心のカフェと、油を多く使う揚げ物店・ラーメン店・焼肉店では、排水に含まれる油脂量が変わります。
容量が小さすぎると、油脂を十分に分離できないまま排水側へ流れやすくなる可能性があります。一方で、容量だけを大きくすればよいわけでもなく、設置スペースや清掃性、排水経路とのバランスも重要です。
| 確認項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 業態・メニュー | 油脂を多く使う業態かどうかで排水の性質が変わるため |
| 想定食数・客席数 | 洗い物や厨房排水の量を考える目安になるため |
| シンク・食洗機・床排水 | どの排水をグリース阻集器へ通すか整理するため |
| 設置スペース | 容量だけでなく、フタの開閉や清掃動線に関わるため |
容量の決定は、店舗側だけで判断せず、厨房図面や機器リストをもとに施工業者へ確認しましょう。必要に応じて、上下水道局や建物管理者への確認も行います。
居抜き店舗では既存設備の状態と容量を確認する
居抜き店舗では、すでにグリース阻集器が設置されていることがあります。ただし、前の店舗で使えていたからといって、新しい店舗でもそのまま適しているとは限りません。
前店舗がカフェで、新店舗が揚げ物中心の居酒屋になる場合など、油脂量や排水量が変わるケースがあります。また、長期間清掃されていない、フタやバスケットが破損している、排水の流れが悪いといった問題が残っている可能性もあります。
⚠️ 居抜き店舗では「あるか」より「使える状態か」を確認
既存のグリース阻集器がある場合でも、容量・破損・清掃状態・排水経路・新しい業態との相性を確認しましょう。契約前や工事前に確認しておくと、あとから追加工事が必要になるリスクを減らしやすくなります。
排水設備工事で施工業者と確認するポイント
グリース阻集器は単体の設備ではなく、厨房機器、排水管、建物の排水経路、営業許可の準備と関係します。排水設備工事を進める前に、図面・厨房機器・確認先を整理しておくと、打ち合わせがスムーズになります。
工事前に図面・厨房機器・排水経路を整理する
施工業者へ相談する前に、厨房内で水を使う設備を整理しておきましょう。シンク、手洗い器、食洗機、床排水、製氷機、スチームコンベクションオーブンなど、水を使う機器が複数ある場合、それぞれの排水がどこへ流れるかを確認する必要があります。
図面がある場合は、グリース阻集器の位置だけでなく、排水管の勾配、点検口、清掃口、メンテナンススペースも確認しておくとよいでしょう。
保健センター・上下水道局・管理会社に確認が必要な場合
飲食店の開業では、排水設備工事と営業許可の準備が並行して進むことがあります。名古屋市では、食品取扱施設の営業許可に関して、施設の工事着工前に設計図面等を管轄の保健センターに持参して相談するよう案内されています。
また、ビルや商業施設のテナントでは、建物全体の排水ルールや管理規約がある場合があります。グリース阻集器の設置場所や清掃方法、油脂・汚泥の処理方法について、管理会社や貸主の確認が必要になることもあります。
| 確認先 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 施工業者 | 設置場所、容量、排水経路、工事方法、清掃動線 |
| 管轄の保健センター | 営業許可、施設基準、図面確認、営業開始までの流れ |
| 上下水道局 | 排水設備、油脂排水、下水道への影響に関する確認 |
| 管理会社・貸主 | 建物の管理規約、共用部、工事範囲、清掃ルール |
確認先が複数あると手間に感じるかもしれませんが、開業直前に設備の見直しが必要になると、工期や費用に影響する可能性があります。早い段階で確認事項を整理しておくことが大切です。
排水設備工事の依頼先・指定業者の確認
排水設備工事では、工事内容によって自治体の指定を受けた工事店への依頼が必要になる場合があります。グリース阻集器の設置だけでなく、公共下水道への接続や排水管の改修を伴う場合は、工事範囲と必要な手続きを確認しましょう。
水道工事や排水設備工事に関わる資格・指定業者の考え方は、排水設備工事で確認したい資格・指定業者の記事でも解説しています。工事費用の見方や見積もりの注意点を確認したい場合は、水道工事の費用相場と見積もりの注意点も参考になります。
施工業者を選ぶときは、グリース阻集器本体の設置だけでなく、厨房全体の排水経路、清掃性、開業後の維持管理まで説明してくれるかを確認しましょう。業者選びの基本は、水道工事業者の選び方でも整理しています。
設置後に必要な点検・清掃と記録の基本
グリース阻集器は、設置後の点検・清掃を続けてはじめて機能を保ちやすくなる設備です。清掃不足になると、油脂や沈殿物がたまり、排水管の詰まりや悪臭につながることがあります。
清掃頻度の目安は部位ごとに分けて考える
名古屋市上下水道局のグリース阻集器に関するリーフレットでは、部位ごとに清掃の目安が示されています。店舗の営業形態や油脂量によって必要な頻度は変わるため、下表は基本の目安として確認してください。詳しくは、名古屋市上下水道局のリーフレットを確認しましょう。
| 清掃箇所 | 目安 | 確認すること |
|---|---|---|
| バスケット | 1日1回以上 | 食品残さがたまりすぎていないか |
| 槽内に浮いた油脂 | 1週間に1回以上 | 油脂層が厚くなりすぎていないか |
| 底部の沈殿物・槽内 | 1カ月に1回以上 | 汚泥や沈殿物がたまっていないか |
油を多く使う店舗や、営業時間が長い店舗では、上記より短い間隔での清掃が必要になる場合もあります。反対に、使用量が少ない店舗でも、清掃をしなくてよいわけではありません。実際の汚れ方を見ながら、店舗に合った管理方法を決めましょう。
管理責任者と日報で「やり忘れ」を防ぐ
グリース阻集器の清掃でよく問題になるのは、「誰かがやっていると思っていた」という管理のあいまいさです。厨房スタッフが交代制の場合、担当者が明確でないと、清掃の間隔が空きやすくなります。
店舗では、清掃担当者、確認者、清掃日、回収量、異常の有無を記録できる簡単なチェック表を用意しておくと管理しやすくなります。紙の日報でも、共有スプレッドシートでも構いません。大切なのは、清掃したかどうかを後から確認できる状態にしておくことです。
清掃記録に残したい項目
- 清掃した日付と時間
- 担当者名と確認者名
- バスケット・油脂・沈殿物の清掃状況
- 臭い・流れにくさ・逆流などの異常
- 次回確認が必要な点
記録を残しておくと、排水トラブルが起きたときにも、いつから流れが悪くなったのか、清掃頻度が足りていたのかを振り返りやすくなります。
回収した油脂・汚泥は適切に処理する
グリース阻集器から回収した油脂や汚泥、食品残さは、排水口へ戻してはいけません。せっかく分離した油脂を再び流すと、排水管や下水管の詰まりにつながる可能性があります。
回収物の処理方法は、自治体のルール、廃棄物処理の契約、建物の管理規約などを確認してください。店舗内で一時保管する場合も、臭い・害虫・漏れに注意し、清掃後の衛生管理まで含めて運用を決めておきましょう。
詰まり・悪臭を防ぐために避けたい使い方
グリース阻集器のトラブルを防ぐには、清掃だけでなく、油脂を流しすぎない使い方も重要です。特に、油脂分解剤や特殊装置、高温排水、大量排水は、安易に使うと本来の阻集機能を損なう可能性があります。
油脂分解剤や特殊装置を安易に使わない
グリース阻集器の清掃負担を減らす目的で、油脂分解剤や特殊装置の利用を検討するケースがあります。しかし、油脂を細かく分散させたり、槽内をかき混ぜたりすると、油脂が分離されずに排水側へ流れやすくなるおそれがあります。
名古屋市上下水道局のリーフレットでも、油脂分を分解する菌・オゾンなどを利用する曝気装置の追加設置は禁止と案内されています。特殊な装置や薬剤を使う前には、公式情報、建物の管理会社、施工業者などに確認しましょう。
⚠️ 清掃の代わりになると決めつけない
油脂分解剤や特殊装置は、清掃を不要にするものとして安易に考えないことが大切です。使用可否や影響は設備・自治体・建物条件によって確認が必要な場合があります。
高温排水や大量排水を流しすぎない
高温のお湯を大量に流すと、油脂が一時的に溶けて流れやすくなることがあります。しかし、その先の排水管で温度が下がると、油脂が固まって付着する可能性があります。
また、短時間に大量の排水を流すと、グリース阻集器内で油脂を分離する時間が足りず、油脂が排水側へ流れやすくなる場合があります。シンクや食洗機、床排水などからの排水が集中する店舗では、排水量と設備容量のバランスを施工業者に確認しておきましょう。
悪臭・逆流・流れにくさが出たときの確認順
グリース阻集器まわりで悪臭や逆流、流れにくさが出たときは、いきなり排水管全体の問題と決めつけず、順番に確認することが大切です。
- バスケットに食品残さがたまりすぎていないか確認する
- 槽内に浮いた油脂が厚くなりすぎていないか確認する
- 底部の沈殿物や汚泥がたまっていないか確認する
- フタやパッキンのずれ、破損、臭気漏れがないか確認する
- 清掃記録を見て、清掃間隔が空いていないか確認する
- 改善しない場合は、排水管や建物側の排水経路も確認する
清掃しても流れが改善しない、複数の排水口で同時に異常が出る、床排水から逆流するなどの場合は、グリース阻集器だけでなく、排水管や建物側の排水経路に原因がある可能性もあります。早めに状況を整理し、管理会社や施工業者に確認できるようにしておきましょう。
よくある質問(FAQ)
グリース阻集器とグリストラップは同じですか?
一般的には、厨房排水に含まれる油脂分を分離する同じ設備を指して使われることが多いです。公的資料では「グリース阻集器」という表記が使われることがあるため、この記事ではグリース阻集器を中心に表記しています。
飲食店には必ずグリース阻集器が必要ですか?
油脂を含む厨房排水が発生する場合、グリース阻集器の設置が求められることがあります。ただし、必要な設備や確認事項は業態・排水内容・建物条件・自治体の取り扱いによって変わる可能性があるため、施工業者や関係機関へ確認してください。
清掃はどのくらいの頻度で必要ですか?
名古屋市上下水道局のリーフレットでは、バスケットは1日1回以上、槽内に浮いた油脂は1週間に1回以上、底部の沈殿物と槽内は1カ月に1回以上が目安として示されています。店舗の油脂量や営業状況により、さらにこまめな清掃が必要になる場合もあります。
居抜き店舗のグリース阻集器はそのまま使えますか?
そのまま使える場合もありますが、容量・破損・清掃状態・排水経路・新しい業態との相性を確認する必要があります。前店舗とメニューや油脂量が違う場合は、既存設備が適しているとは限りません。
油脂分解剤を使えば清掃回数を減らせますか?
油脂分解剤や特殊装置を使えば清掃が不要になるとは断定できません。使い方によっては油脂が排水側へ流れやすくなるおそれもあるため、公式情報や管理会社、施工業者に確認し、清掃の代わりとして安易に使わないようにしましょう。
まとめ:グリース阻集器は設置と維持管理をセットで考える設備
この記事では、グリース阻集器とは何か、飲食店の排水設備工事で確認したい設置・維持管理のポイントを解説しました。
- グリース阻集器は厨房排水の油脂を分離する設備:排水管や下水管へ油脂が流れにくくなるようにする役割があります。
ただし、設置するだけで機能し続けるわけではなく、清掃と点検が必要です。
- 設置前は場所・容量・排水経路を確認する:置ける場所かどうかだけでなく、清掃できる場所か、厨房機器からの排水を適切に受けられるかを確認しましょう。
居抜き店舗では、既存設備の容量や清掃状態も確認が必要です。
- 開業・改装前は関係先への確認が重要:名古屋市では、営業許可に関して工事着工前の図面相談が案内されています。
施工業者、保健センター、上下水道局、管理会社など、確認先を整理しておくと安心です。
- 設置後は定期清掃と記録管理を続ける:バスケット、浮いた油脂、底部の沈殿物を分けて管理し、清掃日や異常の有無を記録しましょう。
清掃不足は、詰まりや悪臭の原因になることがあります。
- 油脂分解剤や特殊装置は安易に使わない:清掃の代わりになると決めつけず、公式情報や管理会社、施工業者に確認してください。
油脂を下水へ流さないことを基本に、設備と運用の両面から管理しましょう。
グリース阻集器は、飲食店の厨房排水を安全に管理するための大切な設備です。開業・改装の段階で設置場所や容量、清掃動線を確認し、営業開始後も無理なく続けられる維持管理の仕組みを作っておきましょう。

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