蛇口から赤い水が出たときの原因と対処法|水道工事が必要なケースも解説

蛇口から赤い水が出たときの原因と対処法|水道工事が必要なケースも解説

蛇口から赤い水が出たときは、まず飲用や料理への使用を控え、透明になるまで水を流して様子を見ましょう。数分程度、またはバケツ1杯程度の水を流して透明に戻る場合は、断水や近隣の水道工事などによる一時的な赤水の可能性があります。

一方で、赤い水が長く続く、何度も繰り返す、家中の複数の蛇口で同時に出る場合は、給水管や貯水槽の劣化が関係していることがあります。戸建てでは水道局や指定給水装置工事事業者、マンションでは管理会社や管理組合に早めに相談してください。

蛇口から出る赤い水の正体は「サビ」!主な原因を解説

蛇口から出る赤い水の正体は、多くの場合、水道管内部で発生したサビ(酸化鉄)です。水道水そのものが赤い色をしているのではなく、管の内側に付着していた鉄サビが水に混ざることで、赤茶色や黄色っぽく見えることがあります。

名古屋市上下水道局でも、赤水は水道管に発生した鉄サビが主な原因で、しばらく水を流し、きれいな水になってから使用するよう案内しています。赤水が続く場合は、水道局などへ相談しましょう。詳しくは、名古屋市上下水道局「水質(赤水等)」も参考になります。

原因1:給水管の老朽化

最も多い原因は、給水管の老朽化です。長年使用された給水管、特に古い鋼管は、内側にサビが発生しやすくなります。そのサビが水流で剥がれ、水に混ざって蛇口から出てくることがあります。

築年数が古い建物や、長期間水道を使用していなかった場合は、赤い水が出やすくなります。ただし、築年数が新しければ必ず安心というわけではありません。管の材質や水質、使用状況によっては、比較的新しい建物でも赤水が発生する可能性があります。

原因2:断水や水道工事の影響

地震などの災害による断水や、近隣での水道工事の後にも、赤い水が出ることがあります。

断水後に水道管内の水圧が変化したり、工事の振動で管内のサビが剥がれたりすると、一時的に赤水が出ることがあります。また、通水時に水道管内へ空気が入ると、水の流れが強まり、管内のサビが押し出されることもあります。

原因3:貯水槽(受水槽)の劣化(主にマンション)

マンションなどの集合住宅では、屋上や敷地内に設置された貯水槽(受水槽)に水道水を一度貯めてから、各家庭へ給水する方式があります。この貯水槽や関連する配管が劣化すると、サビや汚れが水に混入し、赤い水として出てくることがあります。

※貯水槽とは、水道本管から供給される水を受水槽に貯め、ポンプなどで各家庭へ給水する設備です。

※受水槽の有効容量が10立方メートルを超える場合は、簡易専用水道に該当し、水道法により1年以内ごとの水槽清掃や管理状況に関する検査などが義務付けられています。管理方法の概要は、名古屋市上下水道局「貯水槽水道を利用するみなさまへ」でも確認できます。

※受水槽の有効容量が10立方メートル以下の場合、水道法上の簡易専用水道には該当しませんが、自治体の条例や指導要綱により管理方法が定められている場合があります。

赤い水が出たらどうする?水道工事が必要なケース・不要なケース

赤い水が出たときは、すぐに水道工事が必要とは限りません。まずは「一時的な赤水か」「設備の劣化が疑われる赤水か」を切り分けることが大切です。

状況考えられる原因まず行う対応相談先の目安
少し流すと透明になる断水・工事後などの一時的な赤水透明になるまで水を流す続かなければ様子見
長時間流しても赤い給水管の劣化や貯水槽の問題飲用・料理への使用を控える水道局、専門業者、管理会社
家中の複数の蛇口で出る建物全体の配管や貯水槽の問題発生場所と時間を記録する戸建ては水道局・業者、マンションは管理会社
温水だけ赤い給湯器や給湯配管の影響給湯器の使用を控える給湯器業者・管理会社

水道工事が不要なケース:一時的な断水や水道工事が原因の場合

断水や水道工事が原因で赤い水が出た場合は、しばらく水を流すことでサビが排出され、透明な水に戻るケースがあります。この場合は、すぐに水道工事を依頼する必要はありません。

対処法

  1. 蛇口から水を流し、赤い濁りがなくなるか確認する。
  2. 透明な水に戻ったら、通常使用に戻す。心配な場合は、飲用前に水道局へ相談する。
  3. 一定時間流しても赤水がおさまらない、または繰り返し赤水が出る場合は、水道局や専門業者に連絡する。

横浜市では、赤や黄色の水について、古い鉄管の内面がさびることで色が付くことがあり、バケツ1杯程度流して無色透明になれば飲用に差し支えないと案内しています。不安がある場合は、横浜市「水質」のような自治体の水質相談ページも参考にしてください。

水道工事が必要なケース:給水管や貯水槽の劣化が原因の場合

給水管や貯水槽の劣化が原因で赤い水が出ている場合は、根本的な解決のために点検や工事が必要になることがあります。

戸建てで給水管が原因の場合は、建物側の配管を調査し、必要に応じて洗浄・更生工事・交換を検討します。マンションで貯水槽が原因の場合は、貯水槽が共用部分にあたるため、管理会社や管理組合が中心となって対応するのが一般的です。

戸建てで給水管が劣化している場合

対処法

  1. 専門業者に点検を依頼する:赤い水が頻繁に出る場合や、長時間水を流しても改善しない場合は、早めに専門業者に点検を依頼しましょう。
  2. 給水管の洗浄:給水管内部に蓄積したサビを高圧洗浄などで洗い流す方法です。比較的軽度の劣化であれば、洗浄で改善する可能性があります。
  3. 給水管の交換:給水管の劣化が著しい場合は、給水管全体の交換が必要になることがあります。給水管の交換は、各自治体が指定する「指定給水装置工事事業者」に依頼します。

※指定給水装置工事事業者とは、水道事業者から給水装置工事を適正に行える事業者として指定を受けた業者のことです。

※配管の劣化状況によっては、給水管の更生工事(ライニング工法)を行える場合もあります。ライニング工法とは、既存の給水管の内側に樹脂などで新しい保護層を作る工法です。

マンションで貯水槽が劣化している場合

対処法

  1. 管理会社や管理組合に連絡する:赤い水が出たら、まずはマンションの管理会社や管理組合に連絡し、発生日時、赤水が出た蛇口、冷水か温水か、他の住戸でも起きているかを伝えましょう。
  2. 貯水槽の点検・清掃・修繕・交換:管理会社を通じて、貯水槽の点検、清掃、必要な場合は修繕や交換が検討されます。

※貯水槽は、マンション全体の水質に関わる重要な設備です。定期的な点検や清掃が実施されているか、管理会社に確認しておくと安心です。

赤い水が出た時の応急処置と注意点

赤い水が出たときは、原因が分かるまで口に入る用途や機器への使用を控えるのが安全です。ここでは、一時的に被害を抑えるための応急処置を整理します。

浄水器の設置

蛇口に浄水器を設置すると、対応フィルターによってはサビなどの不純物を減らせる場合があります。ただし、浄水器はあくまでも一時的な対策であり、給水管や貯水槽の劣化を根本的に解決するものではありません。

※注意:貯水槽に問題がある場合、浄水器だけで全ての有害物質や汚れを取り除けるとは限りません。貯水槽の清掃、修繕、配管交換などの根本的な対策が必要です。また、赤水によってフィルターが目詰まりしやすくなるため、交換時期にも注意しましょう。

飲用や料理への使用を控える

赤い水が出ている間は、飲用や料理への使用を控えましょう。特に、赤ちゃんのミルク作りや薬の服用など、口に入る用途には使わないでください。

洗濯に使用すると、衣類にサビの色が付着する可能性があります。赤水が出ている間は、洗濯も避けた方が安心です。

給湯器や電気ポットの使用を控える

給湯器や電気ポットにサビが混入した水を使用すると、機器の目詰まりや故障、寿命を縮める原因になることがあります。水が透明になるまでは、給湯器や電気ポットの使用を控えましょう。

赤い水を防ぐために普段から確認したいこと

赤い水を完全に防ぐことは難しい場合もありますが、普段の確認で早めに異常に気づけるようになります。

  • 長期間使っていない蛇口は、使い始めに少し水を流す:旅行後や空き家の再利用時は、配管内に水が滞留していることがあります。
  • 近隣の断水・水道工事のお知らせを確認する:工事後に一時的な赤水が出ることがあります。
  • 築年数が古い戸建てでは、給水管の材質や劣化状況を確認する:赤水が繰り返し出る場合は、点検を検討しましょう。
  • マンションでは、貯水槽の点検・清掃状況を確認する:管理会社や管理組合に、定期清掃や検査の実施状況を確認しておくと安心です。
  • 赤水の発生日時と場所を記録する:冷水か温水か、特定の蛇口だけか、複数の蛇口かを記録しておくと、相談時に原因を切り分けやすくなります。

まとめ:赤い水が出たら、まず使用を控えて原因を切り分けよう

蛇口から赤い水が出る原因は、給水管の老朽化、断水や水道工事の影響、貯水槽の劣化などが考えられます。

少し水を流して透明に戻る場合は、一時的な赤水の可能性があります。ただし、赤い水が続く、何度も繰り返す、複数の蛇口で出る場合は、給水管や貯水槽の劣化が関係しているかもしれません。

戸建ての場合は水道局や指定給水装置工事事業者、マンションの場合は管理会社や管理組合に相談しましょう。赤い水が出ている間は、飲用、料理、洗濯、給湯器や電気ポットへの使用を控えることが大切です。

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